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あり得ない議論 [議会・政治]

沼津市議会6月議会が進行している。
毎度のこと、とは言いたくもないが、今定例会でも珍事が起こった。

他者のことなので名前は伏せるが、本会議場での議論において、事実に基づかない事柄で当局を攻め立て延々と持論を展開し、翌日になってその議事録の主たる部分を間違いだったので削除する、ということが起こった。

通常、障害福祉の現場では利用者の方の個人情報の取り扱いには特に気を遣う。
その中でも病状に関することは特秘事項といってよく、医師とのやり取りなどは都度本人の了解が得られているか確認の上行うのが常識だ。

利用者が未成年の場合、当然保護者から、医師と情報交換することの「同意書」を取り付けての業務となる。当事者へのきめの細かい、臨機応変の対応を実現するために、医師の判断を仰ぐ必要性は日常的にある。

先の一般質問で、沼津市の発達障害児を受け入れている施設では、こともあろうかこの同意書をとらずに事業を実施している旨の発言が飛び出した。こういったことが施設の質の低下を招いているとして保護者から苦情もあると。強烈な批判の言葉を使いながらの執拗な質問は延々と続いた。

私は、「事実ならばとんでもないコンプライアンス違反だ」との思いで聞き入った。

通常、全てのこの種の事業者は国や県、市から定期的に実地指導や監査を受けており、こういった重要事項は必ずチェックされる。よりによって沼津市営の施設でそんな違法行為が行われていたら一大事だ、すごい質問をするなと正直思った。

しかしながら、当局は「同意書はとっている」旨を答弁し、議論は平行線のまま約一時間の質問時間が終了した。

モヤモヤした気持ちでその後の時間を過ごしたが、その後の調査でこれは事実無根、質問者の勘違い、だということがわかった。

なんともやるせない気持ちでいっぱいになった。

沼津市議会の本会議場。沼津市の行く末を議論する、まがりなりにも最高の機関だ。

本会議場で質問をするにあたっては長い時間をかけ、調査や勉強をし、当局との話し合いも実施したうえで発言する。

だからこそ言葉に重みがある。

そして、議事録は未来永劫に残る。何をどう話し合って沼津市のカタチを決めてきたか残す作業だ。

今回は発言者本人の申し出によって翌日議事録が削除された。議事録は削除されたが本会議場での記憶は消すことができない。何よりも、勘違いを基にして激しく凶弾された当局の側は悔しい思いでいっぱいだろうと思う。

因みに、この質問中、傍聴席から答弁者に向かって「日本語をしゃべれ!」「給料泥棒!」という本来禁止されている不規則発言が発せられた。

こんな情けない事件は二度とあってはならない。
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